「三平汁」と聞くと、鮭のアラを大根や人参、じゃがいも等と一緒に煮る色とりどりの汁物を想像しますが、当地域では、糠鰊や糠ホッケに野菜はささげとじゃがいもだけという、素材の旨味をじっくり味わうシンプルな三平汁がよく作られます。
昆布出汁の塩味の汁に、糠ニシンと旬の野菜を合わせ、三平汁専用の「三平皿」でいただきます。
今回は漁師の若山水産さんにレシピを聞きました。美味しくきれいに作るコツがありますので是非参考にしてください。
**********【材料】
- 昆布
- ニシンの糠漬け
- 日本酒、塩
- 南蛮(お好みで)
- 季節の野菜(じゃがいも、ささげ、フキ、人参、大根、ネギなどお好みで)
**********【作り方】
①前日に鍋に水を入れ昆布を一晩浸け置きして出汁を取っておきます。(時間がない時は、調理する一番はじめに昆布を水に浸けるところからはじめます。)
②糠ニシンの糠を水で洗い流し、骨がついたまま胴体を2cm幅くらいの輪切りに
③切ったニシンをボールに入れて、酒を大さじ1程度全体にまぶして臭みを取ります。
③ササゲやフキ、じゃがいもなど旬の野菜を用意し切っておきます。
④大根など火が通りにくい固い野菜から順に鍋に入れ、火にかけます。(じゃがいもはニシンを入れた後が良い)。
⑤野菜が柔らかくなってきたらニシンを入れ、白いアクの白い泡が浮いてくるので細かく丁寧にすくい取ります。アクは出たらすぐ丁寧にすくうと、仕上がりがきれいになります。
⑥残りの野菜も入れます。野菜からもアクが出てくるので、根気強くすくって捨てます。彩りを良くしたい場合は、ここで人参のささがきを入れると良いでしょう。
⑦すべて柔らかくなったら、最後に塩と南蛮で味を整えます。糠ニシンから塩味が出るので、しっかり味見をしながら慎重に。
⑧細く切ったネギを入れひと煮立ちさせたら完成です。三平皿に盛りつけていただきます。野菜は多めで!
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江差では去る令和5年2月18日にかもめ島の前浜に大規模なニシンの群来が見られました。これからもニシンの豊漁が続くことを願います。