「百人の語り部」活動とは、「町民と訪問客の対話による、外部交流の活発化」を目指して歴まち商店街で昨年末から構想を練っていた取り組みです。
今年度に入り内閣官房都市再生本部が実施する「平成18年度全国都市再生モデル調査」の一つとして選定され、歴まち商店街が実施主体となり調査の委託を受け、平成18年10月〜平成19年3月の期間で下記のテーマ・目的に沿って百人の語り部活動に関する調査検討を行いました。
◆調査名(テーマ)
「100人の語り部」発掘プロジェクト〜訪問客と町民の玄関交流創出に向けた仕掛づくり
◆目的
商店街が主体となり、いにしえ街道沿道約110戸の住民及び地域に詳しいお年寄りや地域住民を巻き込んで、一人ひとりが「得意なテーマ」を切り口に、「独自の語り口」で地域の歴史文化を紹介する「語り部」となり、来訪者との対話の中で交流を深めていくことを目的とする。
◆背景と課題
当商店街が位置する江差町歴まち地区は、北海道戦略プロジェクト「歴史を生かす街並み整備モデル地区」に指定されたことにより街並み整備が進められており、平成16年度に商店街が面する約1.1kmの街路「いにしえ街道」の整備が完成を迎えた。
街並みが整備されたことにより、商店街では、町内客だけではなく観光客の滞在を含めた活性化を目指しているが、実際は滞留時間の短い通過型の観光となり、充分な活性化効果が得られていない状況にある。
古い街並みを再現した地域には、歴史を示す骨董や民具などの他、古くから言い伝えられている昔話や、歴史的エピソードが多数存在する。また、江差町は北前船で栄えた港町として古くから外部交流が根付いている町であり、来訪者に対しオープンな気質を持っている。これらの地域資源を活かし、地域の歴史・文化を深く伝え、外部交流の盛んな地域のづくりを行うことが、滞留型観光地の形成へ向けた課題となっている。
◆将来目標
・町民と観光客の対話による活気と新たな交流の創出
・見るだけでは伝わらない町の魅力を語り、ファンやリピーターを増やす
・町民が歴史文化を再認識し、町への誇りを持ってもらい後継者育成につなげる
・街区を超えて町民全体へ活動が浸透し、全町が一体となったもてなし空間の創造
|